Review
もしもAPIモジュールを3台しか選べないならこれを買う2023 !!「株式会社アンブレラカンパニー」編
<キャッチコピー!>
音色の幅と高い作業効率を備えた、ボーカル・楽器収録セット
<製品3モジュール>
<この組み合わせを選んだ理由!>
音楽制作で重要なのは録り音で、どのように収録するかだと思っています。
演奏しやすいように録ることが前提ですが、その上で作品の完成形をイメージして、マイクやマイクプリアンプ、コンプレッサーなどの機材の選定とセッティングを行う準備が大切だと思います。
ということを考えて選んだのは、ボーカルや主要な楽器のモノラルの収録を想定したマイクプリとコンプレッサーの組み合わせになります。
マイクからの微弱な信号をラインレベルまで持ち上げるマイクプリアンプは、回路構成や部品によって増幅される信号の質(サウンド)が大きく変わってきます。
そのキャラクターはメーカーや製品ごとに異なり、収録する楽器や求める音色などによって、色んな選択肢があると思いますが、その中から、中低域に密度の濃さを持つNEVE系とオープンな中高域で抜けの良いTG系のタイプの異なる2機種を選びました。
WesAudio _PHOEBE
デジタルリコールを備えたアナログ回路によるビンテージNEVE1073スタイルのマイク/ライン/インストゥルメント・プリアンプです。
NEVE1073の魅力は、入出力のトランスフォーマーによって生まれる倍音豊かな質感だと思いますが、この_PHOEBEの売りは0.5dB単位で最大75dBまでゲインの設定が行えることで、サウンドメイクを追い込めることです。
ゲインを上げて入出力のCarnhillトランスをドライブさせても、出力トランスの後段にあるPADで適正なレベルに整えて出力することができます。
Chandler Limited TG2-500
1960年代後半から1970年代初頭のAbbey Road Studioの名盤の制作を支えた、EMI/TGコンソールのヘッドアンプモジュールの復刻品です。
オリジナルを再現した5dBステップのステップゲインと+/-10dBの可変のトリムの組み合わせで音色のコントロールが行えます。
TG2-500は_PHOEBEと異なり設定の再現性は低いですが、その分耳で判断しながらオーガニックなサウンドメイクが楽しめます。
_PHOEBEとTG2-500はそれぞれ個性があり異なる音色ですが、どちらも存在感を持っています。
例えばボーカルなどメインの楽器を_PHOEBEで、その他の楽器をTG2-500を使って録ってみたり、メインにTG2-500を選択するケースもあれば、全てを_PHOEBEで録りたいこともあるかもしれません。
楽曲や楽器、マイクとの組み合わせなどによって、使い分けのできる2機種だと思います。
そして、もう一つのモジュールに_PHOEBEと同じWes Audioの_MIMASというコンプレッサーを選びました。
WesAudio _MIMAS
_MIMASは、1176スタイルのFETコンプレッサーです。
1176と同じ4つのつまみと4段階のレシオ、またトラッキングで重宝するサイドチェインフィルターも備えた、デジタルコントロールのアナログコンプになります。
入出力にはCarnhillトランスを贅沢に備え、リッチな質感が得られます。
そして、マイクプリの_PHOEBEとコンプレッサーの_MIMASは、プラグインコントロールに対応したng500モジュールになります。
_PHOEBEと_MIMASと組み合わせて使えば、収録する楽器ごとに作っておいたそれぞれの設定もDAW上のプラグインから瞬時に呼び出したり、オートメーションを描くこともできるので、作業効率も上がるでしょう。
株式会社アンブレラカンパニー様について
Wes Audio や Chandler Limited をはじめとしたプロオーディオ機器の他、Chase Bliss Audio などのエフェクトペダル、オリジナル開発製品 (Umbrella-Company ブランド)などを取り扱いしている、国内代理店でございます。
ホームページはこちら https://umbrella-company.jp/