Review
もしもAPIモジュールを3台しか選べないならこれを買う2023 !!「スタッフ:KR」編 Part.2
<キャッチコピー!>
持ち運ぶと便利なユーティリティモジュール3選!
<製品3モジュール>
<この組み合わせを選んだ理由!>
API500シリーズモジュールは、19インチラック機材に比べて「持ち運びやすい」という利点がございます。
そこで今回は、スタジオには常設されていなさそうな機能を持った「持って行きたくなる」モジュールを取り上げてみました!
SPL / HPm は、2系統のヘッドフォンアンプです。
あれ?ヘッドフォンアウト、足りなくね?
現場でこういった経験、ありませんでしたか。
現場のインターフェースが、ヘッドフォンアウトが無い / 少ないこともあるかと思いますが、この機材があればインターフェースの余っているラインアウトから信号をもらうことで、ヘッドフォンアウトを2系統増設することが可能です。
手元にヘッドフォンアンプを用意できるということにもなりますので、少し離れたブースに設置してCUEボックス的に利用するのも良いかもしれません。
また、SPL Phonitorシリーズ譲りのCrossfeed機能が搭載されている点も、魅力のうちのひとつです。
Crossfeed機能は平たく言うと、「ヘッドフォンでのモニター環境を、スピーカーでモニターしている環境に近づける」機能です。
位相の問題や、奥行きの調整など、通常のヘッドフォンでは気づきにくい部分が、かなり作業しやすくなると思います。
スタジオではスピーカーが使えるけれど、自宅ではふだんスピーカーは鳴らせないのでヘッドフォン作業が中心、という方には心強い機能ですね。
RADIAL / EXTC 500 は、いわゆるリアンプボックスです。
うわ、レアなアンプある!通してデータ、持って帰りたい!
ギタリスト / ベーシストならそんな経験ありませんか。笑
ドライデータと本機があれば、いつでもどこでも、リアンプで実験することができますね。
また、DAWで打ち込んだものにペダルエフェクターを通してみるなど、音作りの幅を広げることも可能にします。
ちなみに、リアンプ (インターフェースからの録音済みデータを受ける) だけで無く、いつも通り直列の結線をする場合でも、面白い使い方が出来ます。
それは、本機に付いている BLEND ノブを活用する使い方。
古き良きペダルエフェクターには、ほとんどの場合 Dry / Wet 機能なんて付いていませんので、ライブの現場ではRec Mix時のようにドライ信号とウェット信号をブレンドしてうんぬん…なんてシステムを作るのは一苦労なわけです。
しかしながら本機があれば、どんなエフェクターにも Dry / Wet 機能をつけることが可能。
特に、歪ませると低音の芯が無くなってしまい困っているベーシストさんなんかに、オススメしたい使い方です。
接続例:ベース → プリアンプ → 本機 → 歪みペダル → 本機 → PA卓
Heritage Audio / BT-500 V2.0 は、Bluetoothレシーバーです。
Bluetooth信号を受け、それをバランス信号にてステレオアウトプットします。
ストリーミングが主流の昨今、リファレンス音源をさっとApple MusicやSpotifyから再生して比較したい、という場面もあるかと思います。
しかしながら、世の中のほとんどのオーディオインターフェースやモニターコントローラーには、未だBluetoothレシーバーが内蔵されておりません。
故に、Lightning から3.5mm ステレオミニジャックへ変換、3.5mm ステレオミニジャックから赤白Y字フォンケーブルで分岐し、モニターコントローラーのインプットに接続….という何とも残念な配線を余儀なくされていたのですが、本機があれば配線は実にシンプルにすることが出来ます。
ちなみにAACなどのコーデックはロスレス伝送なので、上記のような下手な配線をするよりは、ぶっちゃけBluetooth接続のほうが音が良いです。
※だいたい「Lightning から3.5mm ステレオミニジャックへ変換」のDACの質があまり良く無いんですよね…もし良い製品があったら教えてください。
お手持ちのシャーシが1スロット入っていて、他にいれるべきモジュールが浮かばないな、という方がいましたら本機を思い出してあげてください!
※ん、1スロットのモジュールでどうやってステレオアウトプットするの?と思った皆さん、安心してください。
背面のXLR メス端子を、XLR オス端子に変換するアダプタが同梱されており、それによってステレオアウトプット端子を確保します。
詳しくは下記マニュアルに図解がありますので、ご参照ください。
https://heritageaudio.com/wp-content/uploads/2023/06/BT-500-v2.0_User-Manual.pdf