はじめに

今回は、Canpurから発売された新製品、「CP104E」をご紹介します!

「CP104E」は、ラインナップとしては、「CP74E」や「CP54E」などの派生機種と位置付けられています。これらモデルはBAドライバーとESTドライバーを組み合わせたハイブリッド構成で、伝統的な空気振動にこだわった構成によって、過渡応答の速さ、透明感、そして微細なダイナミクスの再現を追求しています。

これまでフラッグシップラインに君臨していた「CP752B」と「CP622B」は、骨伝導ドライバーを取り入れた独自のアプローチによって、身体的な振動感や立体的な音楽体験を追求していました。

一方「CP104E」の開発にあたってCanpurが目指したのは、従来のBA+ESTハイブリッド構成の可能性をさらに押し広げることでした。

「Purity(純粋性)」「Authenticity(真実性)」「Balance(バランス)」

これらCanpurが掲げる音響哲学を実現する、新たなフラッグシップラインである「CP104E」の設計思想に迫っていきます!


    1. スペック紹介
    2. システマティック・エンジニアリング&クラフトマンシップ
    3. 接続部まで含めたハードウェア設計
    4. 高級感あふれるパッケージとアクセサリー
    5. まとめ

スペック紹介

まずは「CP104E」の基本的な仕様を見ていきましょう。

Canpur/CP104Eの分解図、IEM,BA,バランスドアーマチュア,EST,ハイブリッド,マルチドライバー

Canpur/CP104Eのスペック

 

ではそれぞれの帯域について、メーカーの説明を見ていきましょう!

低域

低域には、Sonion製デュアルBAユニット「38D1XJ007Mi-8a」と「38D2XJ007Mi-8c」を使用し、合計4基(2基1組のユニットが2組)のBAドライバーを配置しています。
複数のドライバーによる音響出力を組み合わせることで、歪みや余分な残響を抑制し、深く明瞭でコントロールされた低域を目指しています。

中域

中域には、Sonion製「28UAP01」と新世代モデル「G90DA016/9」の組み合わせを採用。こちらも、各2基セット×2、合計4基のBAドライバーで構成されています。
これら2種類のBAは、一方のユニットが低域からの自然なつながり、もう一方が高域へ向かう際の位相の一貫性を支える設計です。

「CP104E」では、異なるBAユニットを組み合わせ、帯域間のつながりにも配慮することで、ボーカルの温かみや細かなニュアンス、透明感のある中域表現を目指しています。

高域・超高域

高域にはSonion製デュアルBAドライバー「E50DT0005/D」、超高域には4基のSonion製ESTドライバー「EST65QCB02」を採用しています。
BAドライバーが6kHz〜15kHzを担当し、ESTドライバーによって周波数特性を45kHzまで拡張。高域の精密な再生と、超高域の伸びやかさや空間表現の両立を目指しています。
BAとESTそれぞれの特性を活かしながら、音の細部と空間表現を追求した構成となっています。

 

このように見ていくと、細分化されたクロスオーバーが生み出す正確さと、全体としてのつながりやまとまりを兼ね備えたサウンドを目指して作られていることが伝わってきますね!

6wayクロスオーバーと5系統の音導管

ご覧いただいたように、「CP104E」は14基ものドライバーを搭載しています。これらを1つの音にまとめ上げるのが、6wayのクロスオーバーと5系統の独立した音導管です。
この2点を高いレベルで組み合わせることで、全帯域に渡ってスムーズな音のつながりを実現しています。

クロスオーバーは、各ドライバーが再生する周波数帯域を分けるための仕組みです。複数のドライバーを使用する場合、それぞれの担当帯域をどのように設定し、隣接する帯域をどうつなぐかによって、全体のサウンドの自然さが変わります。

音導管はドライバーから耳へ音を導く経路です。複数のドライバーを限られた筐体に収めるIEMでは、ドライバーの配置だけでなく、音響経路の設計も重要な要素になります。

「CP104E」では、クロスオーバーと音導管を含めた構造によって、各ドライバーの役割を整理し、全体をひとつの音響システムとしてまとめ上げています。


システマティック・エンジニアリング&クラフトマンシップ

「CP104E」を語るうえで、ドライバー構成と並んで重要なのが、メーカーが掲げる「Systematic Engineering & Craftsmanship」という考え方です。

これは、ひとつひとつのパーツを個別に高品質なものへ置き換えるだけでなく、筐体構造、共振の抑制、ソケットの精度といった要素を統合し、ひとつの音響システムとして完成させるという姿勢です。

音響チャンバーの安定性と共振の制御

「CP104E」のシェルには、医療グレードのレジンを使用した3Dプリント構造を採用しています。
これは内部のエアフローを最適化し、音響チャンバーの安定性を高めることを意図した設計です。

IEMは小さな筐体の内部に複数のドライバーや音響経路を収める必要があるため、内部構造の設計が性能を左右する重要な要素となります。ドライバーの性能を活かすには、配置や音響経路を含めた構造全体を考慮しなければなりません。

そして、外観で目を引くのが、CNC切削によって加工された6061-T6アルミニウム合金製のフェイスプレートです。
6061-T6は、強度と加工性のバランスに優れたアルミニウム合金として知られています。「CP104E」では、この素材をフェイスプレートに採用し、空洞共鳴の抑制と歪みの低減を意図した設計を取り入れています。

このように、音響チャンバーや筐体の素材も含めて設計することで、複数のドライバーが持つ能力を更なる高みへと昇華しています。

また、ブルー/シルバー、ブラック/シルバーのツートーン仕上げや、羽をモチーフとした立体的な模様加工も特徴です。このシグネチャーデザインとも呼べる模様は、フェイスプレートだけでなくケーブルや外箱にもあしらわれていています。
金属の質感と精密な加工を活かした外観は、フラッグシップモデルらしい存在感を備えています。


接続部まで含めたハードウェア設計

もうひとつ注目したいのが、独自設計の0.78mm 2PINソケットです。
「CP104E」では、金メッキを施した多段式スプリングクリップ構造を採用。Canpurは、接点の安定性や長期使用における耐久性、安定した信号伝送を重視した設計であると説明しています。

着脱式ケーブルを採用するIEMでは、音響設計だけでなく、ケーブルと本体の接続部も実用性を左右します。繰り返しの抜き差しに耐え、接点を安定して保持できることは、長く使ううえで重要なポイントです。
付属ケーブルの2PIN端子も、本体の専用ソケットと合わせて設計されています。

さらに、4.4mmバランスプラグはCanpur独自の設計で、音響チューニングと研究開発に1年以上を費やしました。
ケーブルの導体には7N単結晶OCC銅を採用し、4芯・25AWGの構成と柔軟性の高いPVC被覆を組み合わせています。

ルックスの面も忘れていません!
フェイスプレートからケーブルスプリッター、プラグ外装まで、金属パーツには統一されたデザインを採用。CNC加工による幾何学的なパターンによって、製品全体の意匠をまとめています。

このように「CP104E」は、イヤホン本体だけでなく接続部やケーブルまで全てを含めて設計することで、製品全体の完成度を高めています。


高級感あふれるパッケージとアクセサリー

「Canpur/CP104E」の世界観を細部まで表現するこだわりは、パッケージにもおよびます。

外箱には、フェイスプレートやケーブルにも用いられている、羽をモチーフとした幾何学的な模様をあしらい、ハイブランドのパッケージを思わせる上質な佇まいに仕上げられています。箱を手にした瞬間から、CP104Eが持つデザインコンセプトを感じられる、特別感のあるパッケージです。

付属品も充実しており、持ち運びに便利なキャリーケースに加え、クリーニングブラシやクロスといったメンテナンス用品、さらにイヤホンを飾るためのディスプレイスタンドが同梱されています。

所有する喜び、使う喜びを日常の中で感じることができる、素晴らしい製品です!

出典:Lanstar Innovation
https://lanstar.asia/canpur-cp104e-openbox/


まとめ:Canpurの技術と思想を結集したフラッグシップ

「Canpur/CP104E」は、10基のBAドライバーと4基のESTドライバーという構成に加え、6wayクロスオーバー、5系統の音導管、音響チャンバーの制御、共振を抑えるフェイスプレート、独自設計のソケットとケーブルなど、製品全体にわたって作り込まれた新たなフラッグシップIEMです。

本機の特徴は、ドライバーの数だけにあるわけではありません。
各ドライバーの素晴らしい性能を活かすため、音響経路や筐体設計、接続部までを含めて統合する。その設計姿勢に、Canpurが掲げる「Purity」「Authenticity」「Balance」という理念が表れています。

「CP74E」からの刷新と、「CP622B」・「CP752B」の設計思想の継承。これまで培ってきた経験をもとに、マルチドライバーIEMの可能性をさらに追求したモデルといえるでしょう。

実際のサウンドはぜひご自身の耳で確かめていただきたいです!
スペックや設計思想を知ったうえで耳を傾けることで、「CP104E」に込められた設計の意図を、また違った角度から感じられるかもしれません!!!

 

製品・販売価格一覧
●Canpur/CP104E


お問い合わせ先

お問い合わせ・ご来店予約・買取申込フォーム

 

share

CONTACT

お問合せ/ご来店予約/
買取申込/みくスタ予約

Ranking