Review
もしもAPIモジュールを3台しか選べないならこれを買う2023 !!「スタッフ:ST」編
<キャッチコピー!>
自分のミックスに「ひとクセ」をプラス。魔法のエフェクトで差をつけよう!
<製品3モジュール>
Tegeler Audio Manufaktur/Vocal Leveler 500
<この組み合わせを選んだ理由!>
ITB(In The Box)全盛の今日このごろ。
プラグインのみでミックスをする方も多いと思いますが、なぜアウトボードを使うのでしょうか?
理由は、「いい意味でクセがつく」からです。
プラグインが薄味だとしたら、アウトボードは濃い味。
せっかくAPI500モジュールで濃い味を演出するなら、プラグインにはない効果を得られるものがいいじゃん!という視点で選んでみました。
まずは「SPL/BiG」。
M/Sものですね。2Mixの奥行き感や広がり感を、少ないノブで簡単にコントロールできます。
プラグインでもステレオイメージャーはありますが、プラグインだとやりすぎてしまうと破綻してしまって、かえって使わないほうがいいこともあります。
このSPL BiGのすごいところは、「破綻しない」ところです。
次に、「maag audio/EQ4」です。
効きのいいEQも素晴らしいですが、やはりこの「Air Band」はこのmaagにしかありません。
CLIFF MAAG氏が開発したこのAir Bandは、簡単にいうと超高域(2.5、5、10、20、40kHz)をブーストできます。
人間の可聴範囲は20kHzですが、それを超えたEQ、つまり耳では聞こえないはずなのに、音は確実に変化するのです。
音が前にでるというか、輪郭がでるというか、存在感がでるというか…。
音楽的な効果というか、とにかく不思議な効果を得ることができます。
魔法のような効果を得たいなら、EQ4かなと。
最後に、「Tegeler Audio Manufaktur/Vocal Leveler 500」。
ボーカル録音するときの最大の敵の一つに、「オーバーロードによるクリッピング/音割れ」があります。
このクリッピングを防ぐために、マイクプリのゲインを調整したり、アナログコンソールのフェーダーをずっと手にしたり、コンプレッサーを使ったりします。
しかし、コンプレッサーを使ったとしても、良くも悪くも「コンプレッサー感」がついてしまいます。
「コンプレッサー感がなく、かけ録りできるコンプレッサー」はないものか…その回答が本機です。
とにかく自然なサウンドで、「コンプ感」をとても感じません。ノブも2つだけなので、操作もとても簡単。
ある意味、「コンプ感のクセがない/透明感がある」ことが本機の「クセ」かもしれません。