電源問題のプロフェショナルが送る電源物語
voltampereって名前に直ぐにピンと来ない人でも、プロご用達の電源モジュール「GPC-TQ」をご存知の方は多いんじゃないですか?

そうです、クリエイター憧れの機材のひとつとして有名ですよね!この電源をシステムに導入するだけで音の解像度が高まり、制作のクオリティーがワンランクアップする素敵アイテムとして、様々な雑誌やWEBで取り上げられております。

そんな「GPC-TQ」の開発者であるvoltampereの宮寺さんに、電気(電源)にまつわるお話を伺う本シリーズ。

今回は実際にお客様のご自宅の制作部屋に訪問させていただき、宮寺さんに現場で電源環境のチェックと改善策をご提案して頂きました。
また貴重なお話もしていただけましたので、ご紹介していきたいと思います。

では早速参りましょう!

制作環境の電源周りをチェック!

今回ご訪問させて頂いたのは、都内に在住のNさん。「6スタ」さんという名前で、Youtube上でDTMやレコーディング関連機材のレビューもされています。
現在集合住宅にお住まいで、その中の1室をプライベートスタジオとしていらっしゃいます。
現在行なっている電源対策としては、分電盤から直接200Vを引く工事をしており、アイソレーショントランスで100Vと117Vに降圧し、それぞれ分配されているとのことです。

アイソレーショントランス

○200Vと100Vは何が違う?分電盤をチェック!

通常日本の家庭用コンセントはAC(交流)100Vとなっています。
よく200Vを引くことで音質が改善する、海外は電圧が高いから音がいいというのは具体的にどういうことなのでしょうか。宮寺さんにご説明いただきました。

まず100Vと200Vの電源で大きく違うのはアンバランス伝送かバランス伝送かだそうです。
マイク、ラインケーブルでよく話に上がるバランス、アンバランスの話ですが、
電源にも同じことが言えるようです。
200Vの単相3線のバランス伝送は長距離引き伸ばしてもノイズに強く、逆に100Vでは単相2線のアンバランス伝送なのでノイズの影響をより受けやすくなるとのことです。
家庭用の200Vではニュートラルとなるアースと100V、100Vを組み合わせることでバランス伝送を実現しています。

また今回のような集合住宅では、他の居住世帯のエアコン等の200V家電のノイズを受けやすいため、単に200Vを引いただけでは、それらのノイズを拾ってしまい、影響を受ける可能性があるともご指摘いただきました。
今回のお部屋の分電盤ではあえてアース線を接続しない形になっていました。
都市部などの住宅密集地帯では他の部屋の影響を避けるため、アースを接続しない場合のほうが良いケースもあるとのお話もありました。
工事の際は業者の方に相談するのも1手かと思います。これらのお話は200V化を検討していらっしゃる方には有益な情報でしたね。

○100V以上来ていれば大丈夫? テスターでチェック!

まずは100Vのコンセントから電圧を計測しました。
テスターの表示は102.9Vです。
通常家庭用の100Vのコンセントは、機器を繋いだ時に電圧が下がらないようにするために
102~103V近辺で出力されていることが多いとのことです。

つづいて200Vのコンセントから電圧を計測です。こちらも103V近辺の電気を単純に2つ繋いでいる形なので、205.4Vとの結果になりました。

100V用も200V用もしっかりと「通常の」電圧はテスター上は保たれているようですね。
それではその電源の波形をオシロスコープをみてみましょう。

○ピーク電圧の重要性 オシロスコープでチェック!

写真① 壁コンセント直接の波形

写真② クリーン電源直接の波形

一見すると上下の写真に大差ないように見えますが、正弦波のピーク付近を見比べてください。
クリーン電源(※詳しくは後述します。)を通した方が綺麗な正弦波となっており、壁コンセント直接の波形は頂点付近がつぶれて台形になっており、形がすこしカクカクしているように見えます。
この頂点の電圧を「ピーク電圧」と呼び、電圧100Vであれば√2倍の電圧±141.4….Vになるそうです。

つまり壁コンセント直接では「電圧」は見た目上保たれているものの「ピーク電圧」がちゃんと出力されていないことがわかります。
オシロスコープを使って実際に波形を見ることができたのは大変良い経験になりました。
しかし、いくら電源の波形が綺麗になったからといって実際の音が良くならないと何の意味もないですよね。
ということでこのクリーン電源とボルトアンペア社GPC-TQを接続してみて、実際の音の変化を体験してみました。

電源改善アイテムで音質がワンランクアップ!

今回試聴に用いたのがvoltampere社「GPC-TQ」とクリーン電源の定番機KOJO Technology/Aray のプロトタイプです。

まずクリーン電源とはなにかをご説明しますと、入力された電源を元に、電源を再生成してしまう電源装置のことを言います。
つまり入力が貧弱でノイズの混じった少々良くない電源であったとしても、24時間365日綺麗な正弦波の電源を生成できるのです。

対してGPC-TQに代表される電源装置はノイズフィルターによる余計なノイズのカットを行うタイプです。
両者はよく混同されがちですが、全く違う回路構成をしています。
GPC-TQはさらに独自のノウハウが搭載されています。

今回はモニタースピーカーの電源を取る場所を変えて比較しました。

  1. アイソレーショントランス→SP
  2. アイソレーショントランス→Aray→SP
  3. アイソレーショントランス→GPC-TQ→SP
  4. アイソレーショントランス→Aray→GPC-TQ→SP

ここからは私個人の感想となりますが、クリーン電源Arayの音には驚嘆しました。思わず笑っちゃうほどの変化です。
具体的には低音の量感がグッと増し、スピーカーから1歩飛び出てくるような音像の大きさになりました。各楽器の分離がよくなり、倍音が整理され、低音楽器の存在感が増すにも関わらず、暴れず、トランジェントも掴みやすくなりました。①から②につなぎ変えて、音源を再生して1秒もしないうちに音が変化したことが感じ取れました。とんでもない世界を知ってしまったようです。

つづいて③につなぎかえると今度はArayとは違うGPC-TQのキャラクターが見えて来ました。Arayの圧倒的な音像の大きさと比べると小さくなりますが、その分まとまりがあり締りのある音像になります。
④のつなぎ方では両者の良いところが出ました。低域の量感、トランジェント、奥行き、立体感ともに今まで体験したことのない次元でした。まさに機器が良い電気を食べて、100%の力で駆動することの大切さを実感しました。

アンケート
今回のお宅訪問後1週間ほど、ご自宅環境でじっくりKOJO、ボルトアンペア製品を使用していただき、感想をお伺いしました!

1、今回試聴した製品の中で特に気に入ったものを3つ挙げ、気に入ったポイントをお聞かせください

1位 Kojo Aray
理由:単純に出音が良かったこと、また本来の電源の音に再生成してくれていることから、ここを基準にあらゆる機材に繋ぐことで電源に対するストレスが大幅に軽減できると思ったから。
またkojoのコンセプト「世界中の電源をきれいに」にも共感をしたことも大きい。

2位 GPC-TQ
理由:120Vに昇圧した時の音は何にも変え難かった。特に海外製機材やユニバーサル電源を用いてるものは効果があった。

3位 Crystal6.1
理由:タップとして音の良さがまず気に入った。かつ、構造(M.I.S)も非常にこだわっているため。

2、実際にご訪問して電源環境をチェックさせていただきましたが、そこで、初めて知った情報や、ためになったと感じたポイントがあればお聞かせください。

まず家庭の電源は安定して供給されてないことを、オシロスコープの結果により分かったのは大きかった。
KojoのArayを最も気に入ったのはまさしくこの安定していない電源を再生成することにより非常にクリーンな環境を作ってくれるところで、かつその再生成された電源の音を聴くと現在の電源環境が如何に乱れた音をしているかが分かった。
実はあとから電源を色々変えて録音したファイルを聴き直して分かったことが、パッと聴くと現在の環境のほうがよく言えばガッツがあるのだが、それは中高域以上の音に歪み(ノイズ?)のようなものがのっていて、それにより押し出しが強く感じていただけで、kojoの電源に切り替えると一見大人しくなったように感じるのだが実はその歪みやノイズの部分が静かになり、いわゆる「クリーン」になったことが分かり、電源を安定的に供給することの大切さも学べたよい機会であった。

まとめ
宮寺さんからも説明があった通りキーワードは「ピーク電圧」なのかもしれません。
アナログ機器は電源の質が出音の質に直結します。今回は変化がわかりやすい、モニタースピーカーを変えて比較しましたが、マイクプリなどのアウトボードやギターアンプなど、すべての電源をArayやGPC-TQに接続したときの効果はかなり大きくなるなのではないかと想像を膨らませます。

この記事を読んで、みなさまの電源環境改善→音質ワンランクアップに興味を持っていただくきっかけになればと思います。
宮地楽器RPMではボルトアンペア社やKOJO製品を中心に電源周りのアイテムも多数お取り扱いしております。
お問い合わせお待ちしております。

製品一覧
voltampere/GPC-TQ

 

KOJO Technology/Crystal 6.1
KOJO Technology/Aray Mk2

 

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