話題の製品を実際に使ってみたらこうだった!eiosis AirEQ

話題の製品を実際に使ってみたらこうだった!eiosis AirEQ

プラグインのEQはいろいろ試した結果、最近は一巡して某RなEQに戻って来てます。
ですが、「まずはコレを挿しておく」というEQが、今日から変わりそうな予感がしています!

ご紹介するAirEQは、プラグインとしては異例のスマッシュヒットとなったあのFG-XのデザイナーFABRICE GABRIEL氏が自身のブランドから満を持してリリースした製品。
ビンテージ機材を模したアナログモデリングモノではなく、「アナログを越えるべく作られたデジタルEQ」という触れ込みで登場しました。

結論から言うと、これ、ものすごく良く出来てます。超使い易い高性能EQという感じです。
まずはUIを実際に見て頂きながら、「このEQ、何が出来るの?」を説明していきます。

一台でこんなに色々できる!基本的な機能のご紹介

AirEQ_GUI基本的にはシンプルに見た通りで説明する部分が少ないのが特徴的です。

1.「7 Band + EARTH / AIR EQ」

一般的なEQに加えて、ローとハイのブーストを行う「EARTH」と「AIR」がついています。
このEARTH、AIRについては後ほど詳しく説明いたします。

2.「Qのシェイプを変更する”Character”」

Fire,Water,Neutralの3種類からQタイプを選択できます。
通常のEQではQ幅は「狭める」「広がる」の2種類だけですが、このCharacter機能を使う事によって幅広いEQシェイプを作る事が可能です。

aireq_qshape大雑把に言えば、Neutralは一般的なEQのような掛かり方、Fireモードはとんがる、Waterモードは平べったくなるという感じです。
ピンポイントに突きたい帯域があるなら「Fire」、逆に自然に掛けたいなら「Water」を使います。

これらは画面左部のCharacterツマミで一括変更する事も可能ですし、バンドごとに個別に設定する事も可能です。
個別に設定する場合は、Macの場合「Shiftキー」を押しながらQをクリックする事で値をいじる事が出来ます。

3.「EQの効きを左右する”Strength”」

各ポジションのゲインを同時に持ち上げる機能です。
アウトプットゲインが可変できる一般的なEQと異なり、これは各ポジションのゲインが上がる=音量ではなくEQの効き自体が変わって行く特殊なパラメータになっています。

実際に使ってみた

EQの使い方って個性が出ますよね。

個人的には、生音をEQで細かく音作りをして行く時は2段で掛ける事が多いです。
ひとつ目は細かい不要な倍音をはじくEQ。ギターなどでジャージャー言う耳ざわりな帯域や曲ナカで不要な倍音を予め削っておいて、音をスッキリさせるカット専用のEQです。

イメージとしてはこんな感じ(パラメータは適当ですが…)。

ふたつ目は全体的に音をバランス良く整えるブースト用のEQ。
ここは欲しい音色によってアナログモデリング系のEQを使う事もありますが、録れ音が良くて、その他に特に理由も無ければ同じEQを使う事が多いです。

それがこんな感じ。
ミックスで合わせてみて大雑把にいじるのは、このふたつ目のEQですね。

Air EQは、このプラグイン単体で上記全てのこと…いや、それ以上の音作りが可能です!
具体的にいじってみると、改めてその使い易さと音の良さに驚きます。

まず、要らない部分を細かくカットする、これは「FIRE」モードでQ幅を極限まで狭めてピーキングで探して行きましょう。ものすごく極端な掛かり方に設定できる上に画面を突き抜けてまでブースト出来るので、要らない帯域を分かり易く探せます。

何となくぴーぴー言ってる部分を削ったら、その次はQ幅を広めにとって各帯域のバランスを取って行きます。
ここで役立つのが「Water」です。
上の写真のCUBASE純正EQだとQ幅を変えても掛かり方が似てるので「カットした分だけブーストしたらあまり意味がないんじゃ?」という気もしますが、FireとWaterを組み合わせて使えば要らない帯域を「がっつり」削った上でその周辺を「自然に」持ち上げるといった使い方が可能です。なんて便利なんだAir EQ…!

こんな感じで、ピンポイントに弾きながら全体をふんわり持ち上げるといった設定が一瞬で可能です。
操作は本当に直感的。欲しい音が予め定まっていれば、最短でゴール出来そうな感覚です。

続いては冒頭でも触れたAIRとEARTH機能について。
こちらは実際にサウンドを聴くのが早いので、ごく簡単なデモを用意しました。

最初はバイパス、2個目はAIR(+4dB)、3個目はEARTH(+7dB)、4個目はAIR&EARTHです。
※ちなみに元ソースは超小型スタックアンプ”HOTONE”で録音したギターデモです。

AIRは可聴帯域以上の帯域を持ち上げる事で、音自体を持ち上げるのではなく自然なエアー感、キラキラ感を足して行く機能。コンセプトはMaag EQにあるAIR GAINに似ていますね。サンプルのために過度に掛けているのでハイハットなどに耳が行きがちですが、こんなにギチギチに詰まったトラックでも広がり感が出たと思います。

EARTHはまさしく魔法の機能で、あくまで自然にローエンドが持ち上がっていくゲインコントロール
分かり易いかなーと思って過激に掛けてますが、そもそもこのラウドなソースで低域を+7dBもブーストして完全崩壊しないのが本当にすごい。
ブーミーにならないし、R-Bassほどの色もつきません。まさに自然な掛かり方。大地の力です。
元音にそれほど影響を与えず、音色をここまでスムーズに変える事が出来るのは、もはやEQの範疇を超えてエンハンサーのようなイメージでしょうか。2mixに使っても良いですが、EARTHの方は得にベースやドラムバスのファーストEQとして、是非使ってみて頂きたいです。

全て紹介できませんが、他にも色々な機能が存在します。

・スペクトラム・アナライザーを隠して耳でイコライジングするears-onlyモード
・右クリックによる指定バンドの追加オプション
・Shift+クリックで各バンドのCharacterを個別に選択
・各バンドを任意の名前にリネーム可能
・各バンドをL/RもしくはM/Sに選択

リネームも意外と便利ですし(日本語は文字化けしてしまいますが…)、ツマミだけ表示するears-onlyモードはまさにアナログ機材をいじる感覚でガシガシ音を作って行けますね。iLokが必要になりますが、公式サイトではデモ版をダウンロードすることが可能ですよ。

最高の使い易さを誇る「なんでもできる高品質EQ」、是非お持ちのプラグインの仲間に加えてみて下さい!

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