8bitグルーブシンセ「SONICWARE/LIVEN 8bit warps」を試してみました。

宮地楽器RPM(Recording Proshop Miyaji)、シンセサイザー担当のOです。
今回、SONICWAREの8bitグルーブシンセ「LIVEN 8bit warps」を試してみました。

Sonicwareは2014年に設立した日本のメーカーです。
「今までにない楽器の発明と進化に挑戦し続けることで、新しい楽曲や音楽文化の誕生に寄与すること。」というミッションを掲げ、リリースされた製品は著名アーティストにも評価されています。

RPMでも取り扱いを開始したSonicware製品ですが、今回は「LIVEN 8bit warps」を試してみました。
マシンライブにフォーカスした機能と4種類の8bit波形メモリシンセエンジン、ステップシーケンサーを搭載したコンパクトシンセの実力は如何に。

SONICWARE/LIVEN 8bit warps 製品概要

LIVEN8bitwarps_1

LIVEN 8bit warpsは、マシンライブにフォーカスした機能と4種類の8bit波形メモリシンセエンジン、ステップシーケンサーを搭載したコンパクトシンセです。

1.本気で使える8bitサウンド
厳選したプリセット波形とエディット可能なユーザー波形、そして高品位なフィルターやエフェクターを駆使して多彩なサウンドメイキングを可能とします。定番のレトロゲームサウンドはもちろん、EDMやHipHop、テクノ、ロックをはじめ様々なジャンルの音楽にLIVEN 8bit warpsの個性的な8bitサウンドをご活用ください。

2.マシンライブに最適化
16個のフィジカルコントロールノブやステップ毎のパラメーターロック機能、ルーパー、外部機器との同期演奏を容易にするSYNC IN/OUT, MIDI IN/OUT端子など、マシンライブ向けの強力な機能を搭載。

3.電池駆動可能な軽量ボディにスピーカー内蔵
790gの軽量ボディ、電池駆動、スピーカー内蔵だからジャムセッションの準備はいつでも万端。
リビングでも、ダウンタウンのストリートでも、近所の公園でも、あらゆる場所がステージです。

LIVEN 8bit warpsのここがポイント!

■多彩なオシレーターセクションによる音のバリエーション
実際に商品を触ってみて、オシレーターセクションが非常に面白く練られているなと感じました。
オシレーターを操るシンセエンジンは四種類搭載されており

・2つの波形をクロスフェードし中間波形を生成する「Warp」
・アタック時の波形とサスティン以降の波形を指定し、任意のアタックタイムで波形を切り替え発音な「Attack」
・2~3個の波形を任意の時間でモーフィングする「Morph」
・M音源的な方法で波形を生成。専用LFOでRATIO/LEVELをモジュレーション可能な「FM」
があります。

波形自体もエディットが可能で、ユーザー波形を64個保存可能。
これらの後段には「Detune」と「エイリアスノイズ」機能が搭載されており、さらなる味付けが可能です。

波形エンジンは8bitですが、「Detune」等その他の部分は32bit floatにて動いているとのこと。
つまり、チップチューン的なシンプルなサウンドから重厚でモダンなサウンドまで、様々な音色へアプローチが可能なのです。

■シーケンサー・ルーパーの柔軟性
LIVEN 8bit warpsは非常に強力なシーケンサーとルーパーも搭載しており、この2つを駆使すれば、LIVEN 8bit warps一台でハイクォリティなパフォーマンスが可能です。
シーケンサーは最大128ステップで、1ステップを16部音符として換算すると「8小節」になります。「8小節」はダンスミュージックなどでは非常に重要な長さで、展開づくりの上で非常に役立ちます。もちろん小さいループでのミニマルなフレーズづくりも可能です。

また、特筆すべき点は「パラメーターロック」です。「パラメーターロック」ノブの動きをステップごとに記録する機能で、ライブパフォーマンスやループの作り込みに花を添える存在です。
ループの終盤だけ音を大きくしてフィル的な使い方をしたり、変則的なアクセントをリアルタイムに記録してオーディエンスを驚かせたり、使い方は多種多様!
LIVEN 8bit warpsを手に入れた際は是非マスターしましょう。

このようにして作り込んだフレーズをルーパーに記録させれば、ルーパー4トラック+1シーケンスで、最大5レイヤーを用いたプレイが可能になります。
これって凄くないですか…。
ルーパーはテンポにシンクした録音・再生が可能なため、ライブ中でも手軽に音を重ねていくことができます。

機材系YouTubeチャンネル「Freaky Tweaky」さんが非常に素晴らしいデモを投稿しているので、是非ご参照ください。

■ライブパフォーマンスに適した機能とデザイン
LIVEN 8bit warpsを初めて見た時、鍵盤とステップキーが独立してそれぞれ搭載されおり「これは使いやすそう…!」と思いました。
小さく多機能なシンセサイザーは、一つのボタンが多くの役割を持っていて使いにくい印象を持つこともあるのですが、LIVEN 8bit warpsは多機能にも関わらず非常にバランスよくボタンとつまみが配置されています。
ライブ中にいくつもの階層を潜って色々な設定をすることなく、思いの機能に直ぐに手が届きます。

実際に試してみました。

 

総評

SONICWARE/LIVEN 8bit warpsは音楽制作にもライブパフォーマンスにも適した、扱いやすいシンセサイザーです。
「8bit」という謳い文句からチップチューンを想像しますが、これはあくまでも音作りの起点というだけで、出音は非常にバリエーションに富んでいます。
機能やデザインも秀逸で、LIVEN 8bit warpsを使いこなしたらきっと他のシンセサイザーやリズムマシン等も扱いやすくなるはず。
値段もお手頃なため、これからハードのシンセサイザーを触ってみたい方の「最初の一台」にいかがでしょうか。

製品・販売価格一覧
SONICWARE/LIVEN 8bit warps


お問い合わせ先

お問い合わせ・ご来店予約・買取申込フォーム

share

CONTACT

お問合せ/ご来店予約/
買取申込/みくスタ予約