Review
話題の製品を実際に使ってみた!VI Labs/True Keys, Ravenscroft275
話題の製品を実際に使ってみた!VI Labs/True Keys, Ravenscroft275
VI Labsはアコースティックピアノ音源の大定番かつ王者に君臨するSynthogy/Ivoryシリーズに匹敵するアコースティックピアノ音源をリリースしています。VI Labsの特徴を一言でいえば濃厚!さらに響きも自然に滑らかです。アコースティックピアノを目の前にした時にの低音の音圧等がしっかりと感じられるので、これならクラシック育ちの方でも納得できるのではないでしょうか。そして、容量も小さいという優れたピアノ音源です。VI Labsの中からTrue Keysシリーズ3製品とRavenscort 275をレビューしました。
True Keys:German Grand
店頭で試弾して、私も含めその場にいたスタッフ全員「おぉっ」と感嘆。低音の響きがとっても深く、また非常に豊かなんです!
ボディ内部の反響と、ボディそのものへの振動による可聴域以下の低音が、バーチャルにて再現されているようなサウンドだなと感じました。
一 言で言えば、「生ピアノらしい」というよりは「電子ピアノっぽい音」です。というとなんだか微妙な響きですが、つまり、「生ピアノを置くことのできないご 家庭でピアノを楽しむためのサウンドとして、ピアノの音をひたすら徹底的に追及した電子ピアノのような音」。粒ひとつひとつがとってもメロウなので、ピア ノ音源にありがちなブライトな響きとは違うものが欲しいとお感じの方には、もってこいの音源でしょう。
True Keys:American Grand
先ほどご紹介したGerman Grandと、次にご紹介するItalian Grandの「間」といった立ち位置の音源でしょうか。粒は柔らかすぎず適度にメロウで、音のトーンも明るすぎず暗すぎず。音にしっかり芯がありつつ丸み もある……といった、どんな音楽にもしっかりとマッチしてくれる音源でしょう。私自身はとっても好きな音です。
クラシックソロも弾きたい、ポップスのバッキングにも使いたい。でもどのピアノ音源もどちらかに偏りすぎている……理想のピアノ音源を求め、何を買うか未だ決めかねているという方に、ぜひぜひおすすめしたい製品です。
と言っても、どっちつかずの中途半端な音源というわけでは決してありません!良い意味で「ちょうどいい」んです。とてもクリアな音なのに適度なメロウ感も残るこちらの音源、ぜひデモもお聴きになってみてください!
True Keys:Italian Grand
True Keysシリーズの中で、最も輝かしいサウンドです。イタリア製グランドの音と言えばIvoryのItalian Grandのイメージが強かったので、このTrue KeysのItalian Grandのデモを最初に聴いた時は非常に驚きました。
双方の特徴をざっくり言葉で表すと、Ivoryのほうは音が平た目、反してTrue Keysは音が縦に立っています。Ivoryは芯が横に寝ている分、奥行きがあるため「広い響き」が形成されますが、True Keysは音ひとつひとつの粒が非常に美しく立っていて、全体にかなりクリアな響きとなっています。
クラシックピアノを学んでいる女の子なら、誰もが一度は憧れ目指した「きらきらした音」。これを体現したようなサウンドです(笑)こんな苦労せずにこんな音出せるもんなの?と素直に感動してしまいました。
こちらの音源、上の2つに比べディナーミクの表現もいっそう豊かに行えるため、輝かしくクリアな音の生きる楽曲にぜひ使用したい製品です!
Ravenscroft 275
聴いた最初の感想、「凄い」!! ・・・の前に、そもそもこれは一体何の音源なのでしょうか。
その名の通り、レーベンスクロフト社のフルコンサートグランド・モデル275というピアノのサンプルです。非常に洗練された技術で作られた、高価なピアノのようですね。特にジャズピアニストに好まれているとの噂です。
そんなRavenscroftの音源ですが、聴いてみて本当に驚きました。とーーーっても深みのある音色なんです。先ほどご紹介した Italian,Americanの音色を「上に立つ」と表現するなら、このRavenscroftは「下に伸びる」と表現できるでしょうか。特に Low,Midの伸びが抜群!それに加えてhighのクリアさも素晴らしい!ですので、一粒一粒も、全体のまとまりも、非常に奥行きのある仕上がりになることでしょう。
クラシックも大変美しく表現できるこの音源、本家と同じようにジャズ系に用いると真価が発揮されるかも?
まとめ
VI Labsの新製品、True Keysシリーズ・Ravenscroft275のご紹介でした。
楽曲
今回 比較に用いた楽曲は、F.ショパン作曲 / 25の練習曲 Op10-9「革命」の一部。
スタッフが実際に演奏したものをMIDIで録り、音源を挿し替えるという形で比較を行っています。
その他のメーカーのピアノ音源も同じ曲を用いてご紹介させて頂いていますので、ぜひ併せてご覧ください!
→『話題の製品を実際に使ってみたらこうだった!ピアノ音源 一挙比較!』
動作条件
今回ご紹介した製品はすべて、無償ダウンロード可能な「UVI Workstation」にて動作します。
VST / AU / AAX / RTAS / MAS 全てに対応し、また64bit,32bitいずれも対応しておりますので、どのような環境でもご利用頂ける音源となっております。
容量
これらの製品は、豊富なサンプルを備えながらも容量が非常に小さいことが強みです。
一番大きなRavenscroftでもわずか5.7GB、一番小さなGerman Grandはなんと1.9GB!
ハードディスクを圧迫しないことも大きな魅力ですね。
当店レコーディングコーナーのスタッフは、現役エンジニアからキーボーディスト・ギタリストなど様々な面子が揃っていますが、このメーカーの音源は誰もが絶賛!
ピアノだけでなく、他の音源も素晴らしいものばかりですので、ぜひぜひチェックしてみてくださいね。
ご購入は以下ショッピングサイトからどうぞ!
製品・販売価格一覧
●VI Labs True Keys:Pianos(German,American,Italian3種類収録)
●VI Labs True Keys:German Grand
●VI Labs True Keys:American Grand
●VI Labs True Keys:Italian Grand
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