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MOOGのセミモジュラーシンセ”SUBHARMONICON”を触ろう! by スタッフHN

シンセ副担当のHNです!
去年、初めて参加させていただいたFoM(Festival of Modular)からモジュラーシンセ熱が高まり、様々なモジュラーシンセを触るようになりました。
「モジュラーシンセって何?」とか、「揃えてみたいけど、何から集めればいいか分からない…」とか、謎の多いモジュラーシンセ。
そんな皆様のスタート地点として”セミモジュラーシンセ”から始めることをおすすめします!
シンセサイザーといえば”MOOG”の名前を浮かべる人も多いと思います。
多くのシンセサイザーが発売されているMOOGですが、実はセミモジュラーシンセもいくつも販売しているんです!
まずは、MOOGのセミモジュラーシンセを通してモジュラーシンセに触れていきましょう!

本シリーズでは、MOOGのセミモジュラーシンセたちを数回に分けて紹介します!
今回紹介するのは、MOOGのセミモジュラーシンセの中でも少し難しい”SUBHARMONICON”
第一回はこちらを演奏できるようになるためのステップを説明します!
セミモジュラーシンセとは?

セミモジュラーシンセサイザーとは、通常のシンセサイザーとしてそのまま演奏できる一方で、モジュラーシンセのようにケーブルを使った「パッチング」による音作りも楽しめるシンセサイザーです。
最初は何も接続せずに音を出すことができ、慣れてきたらパッチケーブルを使って信号経路を自由に組み替えられるため、初心者から上級者まで幅広く楽しめます。
なぜ初心者におすすめなのか?
・コストを抑えながら多彩な機能を一度に導入できる
モジュラーシンセをゼロから組み上げる場合、オシレーター(VCO)、フィルター(VCF)、アンプ(VCA)、エンベロープ(EG)などを個別に購入する必要があり、高額になりがちです。
一方、セミモジュラーシンセはこれらの基本機能が最初から搭載されているため、比較的低コストで本格的なモジュラーシンセ環境を手に入れることができます。
・メーカーが最適に設計しているため、知識がなくても良い音が出しやすい
モジュラーシンセでは各モジュールを自由に組み合わせられる反面、音作りの知識が求められます。
セミモジュラーシンセはメーカーが各回路やサウンド、機能の組み合わせを最適に設計しているので、パッチングを行わなくても直ぐに完成度の高いサウンドを得ることができます。購入したその日から演奏や音作りを楽しめる点も大きな魅力です。
・シンセサイザーの仕組みを学ぶのに最適
セミモジュラーシンセには、シンセサイザーの基本構成となるVCO、VCF、VCA、EG、LFOなどが搭載されている製品が多くあります。
さらに、パッチングによって「音がどのような経路を通って変化しているのか」を視覚的に理解できるため、シンセサイザーの仕組みを学ぶ教材としても優れています。段階的に本格的なモジュラーシンセへステップアップしたい方にも最適な選択肢です。
”SUBHARMONICON”について

『SUBHARMONICONは、サブハーモニックの合成とポリリズムパターンにより様々な音に導くアナログ迷路です』
SUBHARMONICONは、2基のオシレーターそれぞれに、サブハーモニックオシレーターが2つずつ追加で搭載されており、合計で6つのオシレーターが同時になる仕組みになっています。
複雑に展開するサブハーモニックコードと有機的なポリリズムを通じて、時間とともに進化するシーケンスを探索するために設計されたシンセです。
『SUBHARMONICONは複雑な音色とパターンの作成が可能ですが、非常に簡単な操作で楽しめます』
と、公式で説明されていますが、シンセサイザー自体が難解なこともあり、意外と知るべきことが多くて大変…。
当記事を読めばスムーズにパフォーマンスができるよう、分かりやすく説明したので、ぜひご覧ください!
SUBHARMONICON” を触ろう!-目次-
①まずは音を出そう!

まずは「EG」と「TRIGGER」スイッチを操作することで音を出せます。
「VCO FREQ」を回してみると音程がシームレスに変化しますが、「QUANTIZE」スイッチを押すことでスケールに沿った、規則正しい変化に切り替えることが出来ます。
※EG(Envelope Generator)は、時間的に変化する信号を生み出す機能です。EGで音量や音色をコントロールすることで、時間と共に変化する有機的なサウンドを作ることができます。
- 12-ET: 平均律(ET)を使用した、「クロマチック(12 段階)」スケール
- 8-ET: 平均律(ET)を使用した、Diatonic (8段階) スケール
- 12-JI: 純正律(JI) を使用したクロマチ ック(12 段階) スケール
- 8-JI: 純正律 (JI) を使用したDiatonic (8 STEP) スケール
※現時点のタイミングでは「SEQ OCT」ボタンは影響しません。
波形タイプはノブ近くのスイッチで切り替えることが出来ます。
(矩形波・ノコギリ波・SUBがノコギリ波でOSCが矩形波のコンビネーション、の3種)
SUBHARMONICONは1つのオシレーターに対して、2つのサブハーモニック・オシレーターが付いています。
サブハーモニック・オシレーターは、VCOのピッチに対して16個のアンダートーン(f / 1~15の値)を生成し、それらのパターンによってハーモニーを作り出します。
※ここはピッチクオンタイズには影響されません。
VCOとSUBの音量バランスを決定し、同様にVCO2側も調整すれば、基本的なサウンドの完成です!
②シーケンサーを使おう!

SUBHARMONICONのシーケンサーは各4ステップながら、直感的なピッチシフトとポリリズム生成で非常に豊かな表現力を備えています!
「PLAY」ボタンを押す前に、OSCセクションの「SEQ1 or SEQ2 ASSIGN」から、いずれかのオシレーターをアサインすることで、音程を変化させられます。
シーケンサーセクションの「STEP」ノブを回すことで、アサインされたオシレーターの音程が変化するようになります。
※この時「SEQ OCT」が適用され、同時に「QUANTIZE」の影響を受けます。
「NEXT」ボタンを押すと、次のステップに移り、音程を調節できます。
下段に移り「POLYRHYTHM」セクションは、各ノブはテンポを16段階の整数値で割ることで次ステップに移るスピードを変化させられます。 ノブ下のボタンのいずれかor両方を押すことで、対象のシーケンサーが指定のスピードで動くようになります。
ノブが4つ付いていますが、複数アサインすることで、ノブ毎のスピードが合算され、さらにアサイン先を変更したり「RESET」ボタンを組み合わせることで、豊かなフレージング探求ができるようになります!
③フィルター(VCF)、アンプ(VCA)、エンベロープ(EG)を使おう!

このセクションはシンプルなフィルターながら、MOOGらしいラダーフィルターと、自己発振できるほどのレゾナンスがサウンドに強い変化を与えてくれます。
VCFに独立したEGの信号を送れる点もGOODですね!
フィルターに時間的変化を与えることで、パーカッシブな音や、モーフィングする音など、サウンドメイクの幅がさらに広がります。
「VCF ATTACK」と「VCF DECAY」によって変化の仕方、「VCF EG AMT」によって変化の量をコントロール出来ます。
レゾナンスを強めにかけると効果が分かりやすいです。
GATE信号(一定電圧の信号)を受信している場合、ハイの状態が続いている間はサウンドが常に最大レベルでホールドされます。
VCAはアタックとディケイの2種類ですが、こちらもVCFと同じでGATE信号がハイの状態が続けば、その間はサウンドが最大レベルでホールドされます。
ここまで覚えるだけでも、かなり楽しいパフォーマンスができるようになります!
④パッチベイを使おう!

モジュラーシンセといえばパッチング!
パッチングをすることでより複雑なサウンドやリズムを生成できたり、外部からMIDIやクロックを入力して他機器との同期したり、幅広いプレイが可能になります!
パッチの見方
・無地に白文字→入力側
・白地に黒文字→出力側
※MIDIは入力のみ
ほとんどのパラメーターがパッチベイに繋がっていて、様々な信号でパラメーターをコントロールすることが可能です。
出力側も同様に、シンセサイザー内部で生み出された様々な信号を自由に取り出すことができます。
SUBHARMONICON 内だけでも自由なパッチングを行えますし、他のモジュラーシンセ等と組み合わせると、より新しいサウンドに出会えます!
※ここまでで紹介してない箇所のパッチ
・VCA(出力)
→この出力ジャックは、EurorackレベルでSubharmonicon 出力信号を提供します。
(AUDIO OUTPUT : 10V)
・VCA(入力)
→この入力にコントロール信号を接続すると、VCA の出力、つまり単に音量が上下します。ここに接続された制御信号は、VCA EG の出力制御信号と加算されます。
(CV INPUT : 0V ~ +8V)
・PLAY(入力)
→ここで受信したゲート信号によって、PLAYボタンの状態が切り替わります。ただし、PLAYボタンを押すと、ここで受信したコントロ ール信号によるPLAYボタンの状態がオーバーライドされます。
(CV INPUT : 0V ~ +10V)
(立ち上がり= PLAY が始まり、立ち下がり= PLAY が停止)
・RESET(入力)
→ここで受信したトリガー信号はSEQUENCERをSTEP1にリセットし、リズムジェネレーターを初期位相または開始点にリセットします。
(CV INPUT : 0V ~ +10V)
(立ち上がりエッジ= TRIGGER、連続高電圧= GATE)
・TRIGGER(入力)
→ここで受信したコントロール信号によって、VCF EG とVCA EG (エンベロープ) がトリ ガーされ、サイクルが開始されます。EG アタック中の場合は、EG は再起動しないことに注意してください。
(CV INPUT : 0V ~ +10V)
(立ち上がりエッジ= TRIGGER)
・CLOCK(入力)
→この端子から受信したクロック信号は、内部クロックの設定を無効にします。
(CLOCK/CV INPUT : 0V~+10V)
(立ち上がりエッジ= クロックパルス)
・CLOCK(出力)
→クロック信号を出力します。これは、SEQUENCERが再生され、PLAY ボタンが点灯している間だけ出力されます。
(CLOCK/CV OUTPUT : 0V~ +10V)
・MIDI IN(入力のみ)
→MIDI情報を受信します。具体的には、Subharmonicon はマスタークロック (TEMPO) 情報、ノートデータ、各種CC (コントロールチェンジ) メッセージをMIDI 経由で受信でき ます。接続されたMIDI ソースからのクロック情報は、内部クロッ ク設定および接続されている外部アナログクロックソースを無効にします。MIDI データが受信されるとLEDランプが点灯します。
(MIDI INPUT: MIDI データ)
⑤自由にパフォーマンスしてみよう!
ハードウェアシンセを触り始めて間もない私でも、セミモジュラーシンセならモジュラーシンセとして非常に扱いやすく、演奏していて非常に楽しいです!
シーケンサーで音程を付けながら、好きなハーモニーを探し続けるのも良し、ポリリズムを駆使してドラムサウンドを作ってみるのも良し。
他のドラムマシンなどの機材があれば、軸のビートをそちらに任せつつ、ひたすら予測不能なリズム&サウンドを重ね続けるのも良し。
「実験」という言葉が非常によく似合うシンセで、音作りに没頭するにはうってつけのツールです!
自分も何本か動画を撮ってみましたが、その度に違うサウンドが出来上がって、多くの新しい発見でモジュラーシンセの面白さを体感できました!
SUBHARMONICONは非常に有機的なマシンなので、気に入ったサウンドを逃さないよう、録音はしっかりしましょう!
以上、SUBHARMONICONの紹介でした!
宮地楽器RPMシンセコーナーでは、SUBHARMONICONを含め、MOOGのセミモジュラーが揃っております!
サウンドメイクやライブパフォーマンスに興味が出てきたら、是非当店にお越しください!
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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