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試してみた!「ドラムマイク9種類聴き比べ!スネアマイク編」
試してみた!「ドラムマイク9種類聴き比べ!スネアマイク編」
今回は、前回大変ご好評頂きました各メーカーのドラム用マイクのスネアマイク編をお届け致します!
自宅ではどうしても難しい生ドラムの録音。生ドラムの録音だけはスタジオに入って行うという方も多いのではないでしょうか?
ドラムのレコーディングで皆さんお悩みの「ドラムのマイクってどれも多くてなかなか聴き比べができない…」
前回と併せて皆様のマイク選びの一助となれば幸いです。
スネアマイク9種類を比較!
今回の企画の為に用意したマイクは全部で9本。スネア用のマイクもしくは、専用マイクではないがそれに準ずる機種をそれぞれピックアップしました。今回ご用意したマイクは以下となります。
試聴マイク
■SHURE/SM57-LCE
■SHURE/BETA57A
■audio-technica_ATM230
■AUDIX/i5
■Earthworks_DM20
■LEWITT/DTP-340-TT
■LEWITT/MTP440DM
■TELEFUNKEN/M8OSH
■TELEFUNKEN/M81
試聴機材
■DAW:ProTools
■COMPUTER:Apple/iMac
■オーディオI/O:UNIVERSAL AUDIO/Apollo x8p
■マイクプリ:Apollo x8p内蔵マイクプリを使用
素材はドラムのスネアをBPM=160にてアップしております。
また今回はスネアポジションはトップのみとなります。
※各マイクの音質を純粋に判断するため、音量自体は大まかに揃えましたが、音質の変化を避けるため、音圧をあげるような機材(コンプ、リミッター、マキシマイザー等)は入れておりません。予めご了承下さいませ。
それではチェックしていきましょう!
SHURE/SM57-LCE
まずは定番中の定番、SHURE/SM57-LCEからご紹介します!
タイトな指向性をもち、ミッドが強いサウンドは安定感があり、「聞き慣れた」スネアを収録できるでしょう。
耐久性も抜群でP.A、レコーディング問わず使用可能な本機は今回の企画のリファレンスとしてあえて最初にご紹介しました!
SHURE/BETA57A
おなじくSHUREより、SM57のリファインモデルの「BETA57A」です。
大きくSM57との違いですがSM57がカーディオイドなのに対し、本機はスーパーカーディオイドに変更されており、カブリはこちらのほうが改善されています。
また、周波数特性も本機のほうがレンジが広いサウンドを収録可能です。
総じてSM57に比べヌケが良い印象ですが、指向性が鋭いのでマイキングは多少気を使ったほうが良いかもしれません。
audio-technica/ATM230
キックマイクでは定番のATM25擁するオーディオテクニカより主に中低域に的を絞ったATM230。どちらかといえばタムに焦点を当てた本機ですが、スネアでも十分お使い頂けます。
特に「ダスッ!」といったコシのあるスネアを収録したい場合、本機を採用する意義はあると言えます。
ATM25、23HEから引き継いだ、かぶりの少ないハイパーカーディオイド特性は本機にも採用されており、粘りのあるサウンドを聞かせてくれますよ!
AUDIX/i5
AUDIXがSM57を意識してリリースされた本機はスネアに限らず多目的にご使用頂けます。
亜鉛合金製の丈夫なボディを持ち、間違えてマイクを叩いてしまっても破損しにくい構造をしています。
音質もクリアでふくよかな中域でSM57に慣れているユーザーにも違和感なく受け入れられるでしょう。
金額も大変リーズナブルなのでスネアの録り音のバリエーションを増やしたい方に最適のマイクです!
Earthworks/DM20
クリアで解像度の高いマイクを多数リリースしている「Earthworks」よりスネア・タムを意識してリリースされたコンデンサーマイクです。
指向特性はカーディオイドでカブリも少なく、同社の特徴であるクリアな音色も健在です。
クリアではありますが決して音が細い訳では無いのでロックからジャズまで幅広くご使用頂けます。
当スタジオにも標準で採用されているマイクでご利用頂いたお客様からも大変ご好評頂いているオススメの製品です!
LEWITT/DTP-340-TT
オーストリアのマイクメーカーのLEWITTからはまず「DTP-340-TT」をご紹介します。
クリアで指向性がスーパーカーディオイドのダイナミックマイクです。
硬化スチールメッシュグリルを搭載した頑丈なボディを持ち、レコーディングに限らずライブでも安心してご使用頂けます。
ローの立ち上がりがパワフルでスピード感があるのでパンチのあるスネアを収録したい場合、威力を発揮するマイクです!
LEWITT/MTP440DM
本機の第一の印象はスネアの定番マイクとは明らかに違う新世代の音であることが言えます。
被りこみが予想以上に少なく、それでいてかなりクリア。
それでいてハイが必要以上に出ている訳ではないので、違和感なく使用することができるでしょう。
BPMの早いパンク・メタルのようなスネアにはピッタリと感じました!
TELEFUNKEN/M80SH
TELEFUNKENからは取り回しの良さが好評な「M80SH」を選びました。
同社のM80の音質はそのままに、ダイナミックマイクでありながらコンデンサーマイク並のパフォーマンスを兼ね備え、
音質はミックスの中でも埋もれることなく存在感のある音を収録することができます!
TELEFUNKEN/M81
M81は同社のM80同様に近接効果、フィードバック回避性能、クリアな中域を実現しながらも、高域の反応特性をやや抑え気味にし、全体的にフラットな特性に仕上げています。
豊かな中域と明瞭さが特徴のダイナミックマイクです。
スネアの使用としても相性は良く、豊かなスネアを収録することができるでしょう。
まとめ
前回に続いてのドラムマイクスネア編いかがでしたでしょうか。
定番のマイクから最新の注目のマイクまでご紹介させて頂きました。
個人的に気になったマイクですが、
■クリアと音色の太さを併せ持つEarthworks/DM20
■小さなボディながら、コンデンサーマイク以上のヌケをもつTELEFUNKEN/M80SH
■SM57の進化版と捉えても違和感なく導入できるSHURE/BETA57A、AUDIX/i5、LEWITT/MTP440DM
こちらの記事が少しでも皆様のマイク選びのご参考になれば幸いです。
ご購入は以下ショッピングサイトからどうぞ!
製品・販売価格一覧
●Shure/SM57-LCE
●Shure/BETA57A
●AUDIX/i5
●audio-technica/ATM230
●Earthworks/DM20
●LEWITT/DTP 340 TT
●LEWITT/MTP440DM
●TELEFUNKEN/M80SH
●TELEFUNKEN/M81
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