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究極のビデオ・ドリームマシン – Sleepy Circuits / Hypno 解説&レビュー Reviewed by Staff ON
こんにちは、RPM(Recording Proshop Miyaji)スタッフの ON です!
本日は、アナログ・ビデオ・システムにインスパイアされた、セミモジュラー・ビデオ・シンセサイザー 「Sleepy Circuits / Hypno 」の解説&レビューをさせていただきます!
昨今の音楽イベントは、規模に関わらず映像演出も重要になってきています。特にエレクトロミュージックのジャンルでは、音とシンクロした映像や、その場で生成される「ジェネラティブ」な映像など、より複雑で高度な表現技法が注目されています。
一方で映像表現は、ハイスペックなPCやソフト、コントローラー類に加え、それらを扱う専門技術が必要となり、手軽に挑戦することが難しい分野でもあります。
Sleepy Circuits / Hypno は小型な筐体一台で運用可能で、映像出力やそのコントロール、外部機器との接続が出来てしまう、ユニークで優秀なビデオシンセサイザーです!
VJ が手元に携えるフィジカルにコントロール出来る映像ソースとして、モジュラーシンセサイザー・アーティストが音と映像をシンクロさせるポータブル・ソリューションとして、様々な場面で活躍出来る強力な映像ツールです!
ポータブルなセミモジュラー・ビデオ・シンセサイザー「Sleepy Circuits / Hypno」
Hypnoはアナログ・ビデオ・システムにインスパイアされた、セミモジュラー・ビデオ・シンセサイザーです!
従来のアナログ・ビデオ・ワークフローには様々な機材と複雑なセットアップが必要でしたが、Hypno はデジタル・エミュレートを駆使することにより、コンパクトな筐体1台で映像の出力、コントロール、外部接続が可能になっています。
映像出力は形状生成、カラー、フィードバック、といったパラメーターを操作可能で、これらのパラメーターはモジュラーシンセからパッチングをしてCVコントロールすることが出来ます。
さらにUSBカメラを用いたライブ・ビデオ処理、MP4ビデオのループ機能なども備えており、究極のデジタル・ビデオ・ドリーム・マシンになっています!
ソフト、ハードの仕様は以下の通りです。
■製品仕様
■ソフトウェア
・形状、周波数、回転、偏波が選択可能な2つのオシレーター
・正負のゲインを持つ4つのフィードバック・モード
・パレットOKLabカラーライザー(知覚的に均一でスムーズなトランジション)
・CVコントロール可能(一般的なEurorack 5V~-5V信号レンジ)
・MIDIホスト
・内部パッチ・マトリックス
・スクロール、回転、偏光、フラクタル軸のためのOSCごとの内部モジュレーション
・OSCごとのフラクタル制御
・ルマ・キーイング、クロッピング、アスペクト・ストレッチ
■ハードウェアとI/O
・HDMI標準画質(画面のアスペクト比とモデルにより720×480以下、720×480のEDID表示を推奨)
・Pi3/4ヘッドフォンジャック経由でコンポジット出力可能(ハードウェアアダプターを追加する必要あり)(PALまたはNTSC)
・USBスティックからのMP4ビデオループ再生 (内蔵フォルダナビゲーションUI)
・UVC ウェブカメラとキャプチャカードのビデオ入力と処理
・4コア内蔵プロセッサー
・USB-C経由の電源供給
・I/O:USBハブ、イーサネット
・ワイヤレスネットワーク:WiFi、Bluetooth、U.FL用 アンテナスロット
※Hypno は、搭載した Raspberry Pi の型番の違いにより複数のエディションがあります。現在当店で扱っているものは Hypno w/Pi3B+ となります。
本体の操作方法
Hypno が持つ多彩な機能と、その操作方法を紹介していきます!
メイン・ページ
Hypno は模様を描画する2つのエンジン(シェイプA と シェイプB)を二つ掛け合わせて、一つの複雑な画面を生成する仕組みになっています。
起動後の初期状態となる「メイン・ページ」では、中心に配置された一つのボタン(Feedback)と二つのノブ(Gain と Hue)を挟んで、それぞれのシェイプの調整ノブとフェーダーが線対象に配置されています。
メーカーの Youtube 動画から、実際の挙動をチェックしてみましょう。
シェイプ・ページ
左右いずれかのサイドボタン押し続けると、各シェイプをより詳細にコントロール出来る「シェイプ・ページ」を開くことが出来ます。
フィードバック・ページ
Hypno は様々な映像効果を得るために内部フィードバックが用意されています。
内部フィードバックとは、Hypnoの映像をカメラで写し、その映像をまたHypnoにフィードバックするような仕組みです。「フィードバック・ページ」は、この「カメラ」の位置と関連するパラメーターをコントロールするためのセクションです。
中央のボタンを押し続けることで、「フィードバック・ページ」を開くことが出来ます。
ボタンとCVパッチング
HypnoのShapesは、追加のケーブルを必要とせずに相互にパッチングすることが可能です。さらに、各Shapeにフィードバックを接続することもできます。
各ボタンはHypnoの異なる部分を表します。左のボタンはShape A、右のボタンはShape B、中央のボタンはMaster Outputです。
詳しい挙動については、下記画像と映像をご確認下さい。
CV でパッチングを行う際、各ジャックは通常のパッチケーブルで接続出来ます。Hypnoは-5Vから+5VのCV信号を受け付け、オーディオ信号等モジュレーションソースが高速動作した際は、エンベロープフォロワーとして動作します。
ライブ・インプットとサンプリング
HypnoのフロントUSBポート(USB-A)は、MJPEG出力モードに対応したUSBドライブおよびUSB 2.0 UVC準拠デバイスをサポートしています。さまざまなカメラやキャプチャカードをUSBポートに接続し、映像の入力ソースとして使用することが出来ます。
ビデオ入力は、AB両側のシェイプ選択で6番目のシェイプとして利用可能です。調整に関しては標準のシェイプのコントロールと殆ど変わりませんが、スライダーを下まで下げても映像が消えない点が異なります。
上の画像のように、2つのボタンを同時に押しながら入力形状を使用すると、さらに高度な調整ページが表示されます。これらのページには、入力映像の見た目を調整するための便利なユーティリティ(アスペクト補正、ルマキーイング、クロッピング)や、現在サンプリングされているソースを選択する機能が含まれています。
アドバンスド・シェイプ・ページ
インターナルのシェイプを使用中に2つのボタンを同時に押すと、より高度なエディットページが表示されます。
このページでは、ルミナンスキー、クロッピング、エクストラ・ウェーブシェイピング(モジュレーション)などを使用して、形状をさらに複雑に調整できます。
プリセットとシステム設定
Hypnoの各ボタンはプリセットスロットを表しています。2つのボタンを同時に押すことで、3番目のボタンのスロットにアクセスできます。プリセットは、Hypnoのすべてのコントロールの状態をすべてのページで保存します。動画や画像が読み込まれる場合、そのファイル名経由で保存されます。
USBドライブが接続されると、プリセットは取り外し可能なドライブに保存されます。
※MIDIキーボードを接続すると、各キーがプリセットスロットとして機能します。
キーを3秒間押すとスロットに保存されます(LEDに保存アニメーションが表示されます)。キーをタップするとそのプリセットを呼び出せます。
また、サイドボタンを同時押しすることで、システム画面を開くことが出来ます。
解像度の変更や、中央のCVインプットのアサイン先の変更、動かしているノブの機能名が表示される Help Mode の起動が可能です。
MIDI
Hypnoは、後部のUSB-Aポートを介してUSB-MIDIホストとして機能し、MIDIコントローラーやキーボードなどを使ってモジュールのパラメーターを操作できます。
※一部機材では、USB OTG(microUSBアダプター)が必要に場合あります。
すべてのメッセージはチャンネル16で受信されます。ノートメッセージは追加プリセットスロットの読み込みと保存、シェイプの変更が可能です。
CCは、Hypnoのすべてのパラメーターを制御することが出来ます。
MIDI信号と、対応する機能は以下の通りです。
※Hypnoは現在MIDIホスト専用です。
まとめ
メーカーのYoutubeページに、クイックガイドをまとめた再生リストがありますので、本記事と一緒にご参照下さい!
Sleepy Circuits / Hypno は多彩ながら、高い機能性と拡張性を持ったポータブルVJシステムです!
モジュラーシンセのライブや配信で使えるミニマルなVJギアとして、オーディオビジュアル・セットアップの飛び道具として、様々な場面で活躍することが出来ます。
RPM店頭に展示機がございますので、是非お試し下さい!
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