宮地楽器RPM シンセ担当のOです。

この度 RPM にて、イギリスのモジュラーシンセブランド「BlaknBlu」の製品を取り扱うこととなりました!
BlaknBlu は高品質なサウンドとシンプルな操作性を両立させた設計が特徴で、サウンドメイクとパフォーマンス双方に役立つモジュールを展開しています。

今回、創業者の Adam Garstone さんにインタビューを行い、ブランドの歴史やコンセプト、注目の製品、日本のモジュラーシンセユーザーへのメッセージ等をお聞きしました!

【ブランドの背景と歴史】

Adam さんに、BlaknBlu の歴史とご本人の来歴をお聞きしました!

BlaknBlu は2003年に Adam さんが設立した会社 BlaknBlu Limited が手掛けるモジュラーシンセのブランドです。
BlaknBlu Limited は、オーディオ機器やコンピュータグラフィックス・システムの設計に関する会社として立ち上げられましたが、2023年からは、モジュラーシンセの生産と販売も開始しました。


Adam さんの作業スペース

Adam さんにとって、自らシンセサイザーを作ることは長年の夢でした。
1970年代後半に少年時代を過ごした Adam さんは、Kraftwerk、The Human League、Yellow Magic Orchestra、Rick Wakeman といったアーティストに触れながら、電子音楽に強く魅了されました。
Adam さんは、当時を振り返って「シンセサイザーから生み出される音は、まさに未来そのものでした。」と語っています。

しかし、当時のシンセサイザーは非常に高価で、10代の若者だったAdam さんは、得意の数学と物理、電子工学を駆使して自分でシンセサイザーを作るという道を志します。
大学進学後、彼は近い分野には進みながらも、シンセサイザー開発そのものには進まず、録音スタジオ向けのオーディオ機器や映画・テレビ用のコンピュータグラフィックス・システムの設計にキャリアを費やします。

そうして立ち上げた BlaknBlu Limited での仕事は充実したものではありましたが、彼の心に中心にあったものは、やはり「シンセサイザー製作」への情熱だったのです。
自らの原点に立ち返ったAdam さんは、理想のサウンドを求めて、40年越しの目標を遂に実現させました。

【ブランド・コンセプトと注目製品】

BlaknBlu のモジュールには共通して以下の理念が通っています。
・深いメニュー操作や複雑なボタン操作は不要
・音質への妥協は一切なし
ただハードウェアを手に取り、その音を聴けば良いのです。

BlaknBlu のモジュールは Adam さんのキャリアが最大限に生かされており、
非常に高品質なサウンドとそのバリエーション、シンプルな操作が両立している点が大きな魅力になっています。

Adam さんに、おすすめのモジュールをお聞きしました!

■10HPモジュールシリーズが Mk II にアップデート

・Oscar Tria: 3つのモードで幅広い音作りが可能な、ステレオVCOモジュール
・Oscar DSF:わずか数個のコントロールでクラシックなFMサウンドを生み出せる、コンプレックスOSC
・Foxtrot Duo:3つのクラシックなフィルター・モデルを搭載した、ステレオVCFモジュール
・Alpha Duo:真空管エミュレーションやハードなクリッピング・スタイルのオーバードライブを備えたステレオVCA
といった、BlaknBlu の代表的な10HPモジュールのシリーズは、Mk II がリリースされました。

従来の回路がすべて刷新され
・低ノイズ化
・CV入力およびコントロールの追加
・ジャックやノブ配置の再設計
が行われている点に加え、Oscar Tria Mk II にはウェーブフォルダーが、Foxtrot Duo Mk II には左右それぞれのカットオフ・オフセット機能
といった機能追加が行われ、操作性と機能性の両面が進化し、各製品に新たな可能性が加わりました。

■新製品「SSM – Simple Stereo Mixer」

 

新しくラインナップに加わった「SSM Simple Stereo Mixer」は、コンパクトながら非常に実用性の高いミキサーモジュールです。
・4ステレオチャンネル
・モノラル入力はステレオにノーマライズ
・わずか10HPの省スペース設計
・クリック音の発生しないMUTEスイッチを各チャンネルに搭載
・各チャンネルに入力信号LED、クリッピングLEDを搭載
・-∞〜+6dBのゲイン
といった隙のない設計になっています。
さらに複数台を背面の専用コネクターで接続することで、8ch/12ch/16chとチャンネル数を増設することも可能です。
視認性と操作性、MUTE機能等が秀逸で、ライブパフォーマンスでも安心して使える設計になっています。

■スタッフON のおすすめモジュール「Foxtrot Duo Mk II – Stereo Multimode VCF」

 

「Foxtrot Duo Mk II」は、3つのクラシックなフィルター・モデルを搭載した、ステレオVCFモジュールです

・LD:Moog Minimoog をベースにした、太くスクイージーなラダー・フィルター。<br />
・SK:KORG MS-20 の初代モデルをベースにした、過激なスクリーミング・サウンドのサレン&キー・フィルター。<br />
・SV:Oberheim SEMをベースにした、ビロードのような滑らかさと豊かな音色のステート・バリアブル・フィルター。

と三つのモードを簡単に切り替えて使用することができます。
どのモードも非常にサウンド・クオリティーが高く、デジタルのエミュレートとは思えない「もっちり感」を感じました。
聞き慣れたフィルターサウンドをいくつも簡単に手元における(しかもステレオ!)、非常に便利なモジュールになっています!

【日本のモジュラー・ユーザーへのメッセージ】

日本での発売にあたって、Adam さんから日本のモジュラー・ユーザーへのメッセージをいただきました!

日本は、我々シンセサイザー製作者にとって特別な地域です。

日本は、世界でも類を見ないほどエレクトロニック・ミュージックと深い関わりを持っています。
冨田勲の先駆的な活動から、シンセによるポップスの形成やエレクトロニック・ミュージックにおいて世界的な影響を与えたイエロー・マジック・オーケストラに至るまで、日本のミュージシャンたちは最先端のシンセサイザー技術を取り入れただけでなく、その概念そのものを再定義したのです。
その緻密で洗練された創造性の精神は、今もなお息づいています。

今日、日本のモジュラー・シンセサイザー・コミュニティは、世界でも最も熱心で目利きの良いコミュニティの一つとして知られています。
職人的な目線で行われる深いサウンドデザイン、そしてハードウェアが持つ触覚的な体験を重視する姿勢に感銘を受けています。

BlaknBlu はその情熱に負けないレベルで、英国の地でモジュールを設計・製造しています。
回路設計からフロントパネルの手触りといったあらゆる細部に宿った私たちのこだわりを、日本のユーザー達は本能的に理解してくれると私たちは信じています。

日本の市場に当社のモジュールを提供できることを、心から誇りに思います。
私たちは日本のモジュラーシンセ・コミュニティを深く尊敬しており、今後も長くその一員であり続けたいと願っています。

【まとめ】

以上、BlaknBlu の紹介でした!
同ブランドのモジュールは宮地楽器RPMで試聴&購入が可能です!
深いサウンドメイクのポテンシャルはベテランのモジュラーシンセユーザーさんにおすすめですし、シンプルな操作感は初心者の方にもおすすめです!

是非、店頭にてお試し下さい!

 
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